こんにちは😊
大田区平和島にある歯医者
東京流通センター歯科クリニック ブログ担当です。
歯周病は日本人が歯を失う原因の第1位である
平成28年度歯科疾患実態調査によれば、30代以上の3人に2人が歯周病に罹っていることから、
国民病とよばれています。
また、歯周病は食生活がその発症に関与するため、生活習慣病ともよばれています。
歯周組織破壊の主な原因は歯と歯肉の間に蓄積したプラークです。
プラークに生存する嫌気性細菌が産生する毒素によって歯肉炎を引き起こし、
さらに進行すると歯を支えている歯槽骨が壊されていきます。
そのため、プラークを残さないようにすることが歯周病予防の基本となります。
食事・栄養では以下のことに気をつけましょう。
繊維質の多い歯ごたえのある食物を摂取することを心がけましょう。
軟らかい食物は、食べかすが歯に付着しやすく、プラークを増やす要因となります。
にんじん、ごぼう、レタス、セロリなど不溶性食物繊維に富む野菜。さらに干し椎茸、切り干し大根、するめなど弾力のある乾物は、食物自体が歯肉や歯をこすり、歯磨き効果により口腔のプラークをつきにくくします。
また、噛むことにより唾液分泌が促進され、自浄作用により細菌の付着を抑制し、また、唾液
中の抗菌物質(リゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、IgA) は細菌の増殖を抑えます。
加えて発酵性糖質を多く含む食物をとりすぎないようにしましょう。
発酵性糖質はプラークを
形成する細菌の栄養源であり、細菌の活動を助けてしまいます。
主食・主菜・副菜のそろったバランスのよい食事を心がけましょう。
歯周病は慢性の炎症性疾患であり、バランスのよい食事は慢性炎症を抑えます。
栄養素のうちタンパク質は免疫システムの主役であり、特にタンパク質が不足した低栄養に陥ると唾液や
免疫系がうまく機能せず、歯周病の発症リスクが高くなります。
肥満や糖尿病は、不規則で不健康な食事から起こることが多いです。
糖尿病と歯周病は相互に悪影響を及ぼしあっており、糖尿病の人はそうでない人に比べ歯周病になるリスクが高くなり
、逆に歯周病になると糖尿病の症状が悪化します。
魚油に多く含まれる n-3系多価不飽和脂肪酸には抗炎症作用があり、DHAやEPAは歯周病のリ
スクを低下させると考えられています。
また、マグネシウム不足は歯周病の悪化をもたらします。
カルシウム、ビタミンDは歯や骨の無機質形成に関与しており、ビタミンCは象牙質や歯槽
骨の主要タンパク質であるコラーゲンの生合成に必須ですが、喫煙によって破壊されます。
抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、カロテンを野菜や果物から摂取しましょう。
歯周病は歯周組織で過剰に好中球から生じた活性酸素によって脂質やタンパク質が酸化され、
歯周組織の破壊が生じる疾患と考えられています。
抗酸化物質は活性酸素を消去し、酸化ストレスから歯周病を予防する(酸化ストレスとは酸化
反応によって引き起こされる生体にとって有害な反応のこと)
歯周病は数多くの因子による相互作用によって発症する多因子性の疾患であるため、1つの因
子の制御が直ちに歯周病抑制につながるわけではないことに留意しなければなりません。
酸蝕症と食生活
う蝕と歯周病に次ぐ第3の歯の疾患としてトゥースウェア (tooth wear) が注目されています。
トゥースウェアとは咬耗、摩耗、アブフラクション、酸蝕症をさします。
このうち、酸蝕症は口腔内細菌の関与がない酸による化学的な歯の溶解をいいます。
う蝕や歯周病と同様、食生活に関与するため、生活習慣病ととらえられています。
酸蝕症の病因は内因性(胃液など体の中から口腔内に出てくる酸が原因)と外因性(飲食物な
ど体の中から口腔内に入ってくる酸が原因)に大別されます。
このうち、最も多いのは酸の強い食品のとりすぎによるものです。
酸蝕症の臨界pH(エナメル質の臨界pHは5.5)に関する統一的見解は得られていないが、
歯が酸に長時間さらされるとエナメル質が溶けて象牙質がむき出しになり、
歯がしみたり(知覚過敏)、もろくなって歯が欠けたりします。
酸蝕症にならないためには、酸の強い食品の過剰な摂取を控えましょう。
例えば、
・ダイエットのために黒酢などお酢系飲料(pHI 3.1)を習慣的に飲み続ける。
・美容のために毎日レモン(pH2.1) やグレープフルーツ (pH3.2)を食べる。
・運動後の水分補給のためにスポーツドリンク (pH3.5)を少しずつ飲み続ける
・コーラ(pH2.2)が好きでお茶代わりに飲む
などの食習慣のある人は酸蝕症に注意しましょう。
健康志向の高い人ほど酸蝕症のリスクが高くなる傾向にあります。
強い酸性の飲食物を口にしたら、長時間口の中にためず、水(pH7.0)や
緑茶(pH6.2)で洗口する習慣をつけるといいです。
酸性飲食物のちびちび飲み、だらだら食べは、唾液による洗浄作用や中和作用(緩衝作用)が
間に合わず、酸食症になるリスクを高めます。
乳児に哺乳ビンでスポーツドリンク (pH3.5)などを飲む習慣をつけないようにしましょう。
口が渇いているときは唾液の分泌が少ないので酸性の飲料水は避け、緑茶(pH6.2)、麦茶
(pH6.5)、ミネラルウォーター(pH6.9~7.0)、牛乳(pH6.8)などにしましょう。
就寝時は唾液の分泌量が少なくなるため、就寝前の飲食は控えましょう。
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